吉田 治典  
     
  京都大学名誉教授,工学博士
設備設計一級建築士,一級建築士,建築設備士
 
   
  専門:建築設備,建築環境工学,都市環境工学  
 <研究テーマ>
  1) 建築・地域の省エネルギー
 建築や地域の省エネルギーに関して最適化の観点から種々の研究を展開しているが,最近特に,国際エネルギー機構の研究活動の一環として,運用時のエネルギー削減に注目して研究を進めている.建築の省エネルギーは,エネルギー危機以来精力的に実施されてきたが,それらは主に,設計時に省エネルギーの方策を考慮し設計に活かすことが中心的課題であった.ところが実際の運用時には,計画通り省エネルギーが達成されないとか,設計では考慮していなかった事態が発生するなど,多々問題点があることが最近判明してきており,この事態を解決すれば更に20〜30%のエネルギー削減が可能と言われている.

■ 関連研究トピックス
都市/建築への熱供給システムの最適設計法, 建築設備システムの最適設計, 空調システムの運用エネルギー削減, 建築設備システムの改修におけるエネルギー削減の予測
 
  2) 都市のヒートアイランドの解明とその緩和
 都市で消費されるエネルギーは熱として都市に拡散しヒートアイランドという高温化をもたらし,これが更に建物の冷房負荷を増加させ悪循環が生ずる.この現象を測定やシミュレーションにより解明し,どのように都市や地域を計画すれば,都市気候が緩和できるかという研究を推進している.
 また、都市の温熱環境を改善するための一方策である緑地のクーリング効果の利用に関する研究も推進している。

■ 関連研究トピックス
都市・地域における熱環境の緩和手法,緑化による都市の温熱環境の緩和手法
 
  3) 環境共生建築・都市の設計
 持続的社会の構築のためには,環境に共生する建築や都市の構築が不可欠である.そのためには,非常に幅広い視点から種々の研究が必要とされるが,現在は,伝統的な建築の特性を探り自然材料を工学的に再評価すること,地域の気象を十分に分析・把握して建築や都市を自然と共生させる方策を探ること,などに焦点を当てて研究を展開している.

■ 関連研究トピックス
自然エネルギーを利用する環境共生都市・建築, アジアの伝統的建築の環境デザイン評価
 
  4) 気象データのモデル化
 省エネルギー計画行うには,建築や地域が存在する気象データが必要である.気象は確率的に毎年変化するし,近年では,地球温暖化で気候そのものも徐々に変化している可能性も否定できない.このような気象現象を適切に把握し,建築や地域の省エネルギー計画や自然エネルギーの利用を検討するには,気象データをいかにデータ化するかという基礎的な研究が不可欠である.そのため,気象現象を時系列解析により動的にモデル化する新しい手法を提案し,地域の気象データを包括的に扱う方法など,種々の取り組みを研究してきた.

■ 関連研究トピックス
都市・建築の設計に用いる気象データのモデル化
 

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